ネイティブ
このお皿を手にすると、色鮮やかなサラダや、エスニック、もしくはスパイシーな料理を作りたくなる。
「民族衣装とか、布の柄とか、ひとの肌の色とか、自然とか、
いろいろなものからインスピレーションっていうの?受けてこの柄を描いたんだ」
「柄がこんなに複雑だと描くのも大変そうですね」
「手間は思ってたよりかかるんだけど・・
これなんて、なんでこんな柄にしちゃったかな?って思うけど、
手間をかけただけの表現になってる気がして。おもしろいでしょ?」
土器で器が作られ始めた時も、ただ食事を載せるだけのお皿というだけでなく、柄があったり飾り付けがあったのは、器を作る人が、こんな風に自分の感性で、“ひとらしく”そして“おもしろい”って思いながら作ってたんじゃないかと、この器を見てふと思った。
『ネイティブ』には“その土地の”や“本来の”という意味がある。
目で見て良いな、素敵だな、と思うだけでなく、
料理を盛りつけたときの佇まい、
手に取った重さ、
口につけた感触、
普段気にも留めないことを、立ち止まって気づかせてくれる、モノの本来の力。
そしてやっぱりスパイシーなカレーが食べたくなって、今夜の献立はカレーに決定!
ひとつひとつ手作業で掘っていく。
百聞は一見に如かずというけれど、
「本当に手作業なんだ!!」と言わずにはいられないほど手間がかかる。
焼き上がりをみると、その手あとがなんだか温かい。